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ウクライナ

活動地紹介

ウクライナは、東ヨーロッパに位置する共和制国家で首都はキエフです。東にロシア連邦、西にハンガリーやポーランド、スロバキア、ルーマニア、モルドバ、北にベラルーシ、南に黒海を挟みトルコが位置しています。
首都キエフから西に約130km離れたジトーミル州が当団体の活動拠点です。1986年にチェルノブイリ原子力発電所事故が起き、大量の放射性物質が風に乗ってこの地域に降り注ぎました。特に北部のナロジチ地区(チェルノブイリ原発から西に70km)など放射線量が高いとされている地域では健康被害や経済活動が制限されていること※による貧困が問題になっています。

私たちはジトーミル州のジトーミル市、オブルチ市、ナロジチ地区の学校や幼稚園、小児病院などで支援活動を行っています。

※法律によりこの地域では、新たに工場を建設したり企業を誘致したりできないことが大きな原因になっています。

支援に至った経緯

東日本大震災、及び福島原子力発電所事故により生活が一変した子どもたちにとって有益な情報を得るため、2013年9月に最高顧問の浅井隆がチェルノブイリ原発事故を経験したウクライナに調査へ赴いたのが始まりです。特にチェルノブイ原発事故から30年近く経った周辺地域の子ども達が、今どうなっているのか知りたいと考えました。

初めに首都のキエフから130キロほど西にあるジトーミルという町を訪問しました。病院の小児病棟を訪れたのですが、様々な障がいや病気を抱えた想像を超える数の子どもたちが入院していることに驚かされました。原発から100キロ以上離れた町で、子どもたちは直接原発事故を体験したことがないにも関わらず、沢山の子どもたちが未だに、親に蓄積された放射性物質の影響で体を蝕まれていました。ウクライナの人々にとってチェルノブイリは決して過去ではなく、今まさに直面する問題だと感じました。それは原発事故という困難を共有する日本人にとって、決して他人事ではないことです。

私たちが見てきたチェルノブイリの現状をお伝えし、経済的に困窮する病院や学校への支援を通して子どもたちの未来をより明るいものにしたいと考えています。

以来、毎年、現地調査と施設への支援、そして子どもたちとの交流を行っています。

具体的な活動

①子どもたちが利用する施設への支援
子どもたちの学業や病院での治療に必要なものを少しでも補えるように、寄付金による支援を行っています。慢性的な財政危機に見舞われているウクライナでは、国公立の学校や病院への予算が削減され満足な学習環境や治療環境が整っていない施設が数多くあります。 私たちは現地のカウンターパートである「チェルノブイリ・ホステージ基金」と協力して、そのような施設を継続的に支援しています。
②子どもたちの国際交流
2017年から「ウクライナ&福島 子ども交流プログラム」を実施しています。
ウクライナの子どもたちを福島県に招待し、ウクライナと同じ原発事故を体験した福島の現状を知ってもらうと共に、茶道などの日本文化に触れたり、学校訪問や一般家庭へのホームステイを通して福島の人々と交流することで、双方の交流促進を目指しています。

また、ウクライナ、ネパール、福島の3地域間で毎年クリスマスカードを交換し、手紙による交流の機会を提供しています。
③温熱施術の実施
ウクライナではチェルノブイリ原発事故後、消防士らが現場での消火活動などの後処理の作業に従事しました。彼らはリクビダートルと呼ばれ、今でも様々な病気に苦しんでいます。現地訪問をした際には、そのような方々を中心に温熱療法を提供しています。

実績